カッピングとは

「プハン」とは韓国語でカッピング、吸い玉のことです。

体調不良はもとより、体質改善、健康維持、美容やダイエットにも効果的と役立てられています。
韓国では「プハン(附缸)」と呼び、生活の中に取り入れられています。韓国独特のサウナの汗蒸幕(ハンジュンマク)やエステのメニューにはプハンの選択できるところも多いのです。
また近年のオリンピック選手の体にプハンの痕が残っていて話題になったことがあるほど、スポーツアスリートにも取り入れられています。疲労回復に効果的なのです。

愛用者は世界中に

インターネットで cupping marks (カッピングの痕)などで検索してみてください。
ジャスティン・ビーバー、グウィネス・パウトロウ、ジェニファー・アニストン、オリンピックアスリートのマイケル・フェルプスやナタリー・コーグリンなどがプハン(カッピング・吸い玉)の痕をつけた画像が見られます。

プハン(カッピング・吸い玉)は、体の中で一番大きな臓器「皮膚」に刺激を与えて血行やリンパの流れを促進する伝統医術です。真空にしたカップ(方法はいくつかあります)を皮膚に吸い付けて、刺激を与えます。痕が残るのは軽い瘀血※の証拠。これが身体の血行を一気に良くするのです(詳細は後述)。従来のプハンは鍼灸治療の補助手段として、患部に鍼を刺したあと、プハンのカップをつけて血を採る目的で使われていました(湿罐法)。しかし奇先生が推奨する、引き算健康法(後述)は鍼灸とは関係なく、身体の要所に陰圧刺激だけを与え、その刺激によって体内のガス交換、毛細血管の掃除、血液循環と代謝の促進など物理的な浄血を目的としています。

※瘀血(おけつ)=東洋医学で滞った悪い血がある状態 コンテンツ
プハン カッピング 吸い玉の歴史と世界
プハン豆知識
プハン(カッピング、吸い玉)の種類
プハン(カッピング、吸い玉)の使い方
プハンバイオカッピングについて

プハン カッピング 吸い玉の歴史と世界

プハン(カッピング、吸い玉)は約5000年も前から続いている健康法です。古代人が毒蛇に噛まれた時に毒を吸い出す必要性から発明されたと考えられ、その起源はメソポタミアまで遡ります。

ギリシアではヒポクラテスの時代にも、中世ヨーロッパでは瀉血(皮膚に傷をつけて血を出す方法)をするためにも使用され、1942年に抗生物質が開発されるまでに間、医療と言えばプハン(カッピング、吸い玉)と瀉血という中心的な役割でした。

朝鮮半島には紀元前から伝えられてきました。中国では抜火罐、日本では吸い玉または吸角、英米ではキューピング・グラス、ドイツではサウグロフル・コプフ、フランスではバントーズ、ロシアではバンキと呼ばれて、世界各国で使われています。

プハン(カッピング、吸い玉)を使っていた有名人には、作曲家のモーツァルト、皇帝ナポレオン、アメリカの初代大統領ジョージ・ワシントン等がいます。ただジョージ・ワシントンについては、別々に診立てた数人の医師が、それぞれプハン(カッピング、吸い玉)を使って、大量に瀉血し過ぎた(1900cc)ことが死因とも言われています。そんなに大量の血を出したら、身体に悪いどころか死を招くのは分かりそうなものですが、何事も適量が良いという教訓です。

参考文献
瀉血の話 藤倉一郎 近代文藝社
人は何故治るのか アンドリューワイル 日本教文社

プハン豆知識
床屋さんには、赤と青の、時には一色のラインがグルグル回っている看板がありますよね。日本だけではなく世界中で目にします。実はこの赤と青のラインが動脈と静脈を意味し、西洋の床屋さんでは刃物を使って瀉血の施術をしていたことからこの看板が作られていたのですよ。プハンと瀉血は相当身近なものだったのですね。

プハン(カッピング、吸い玉)の種類

従来のプハン(カッピング、吸い玉)は鍼の補助道具として瀉血するために使われていました。

しかし、奇先生の提唱する「ネガティブ療法(引き算健康法)」では、瀉血を目的としません。血の一滴も採らずに全身の要所に陰圧衝撃だけを与えて、自然治癒力を復活させる方法です。

プハン(カッピング、吸い玉)の種類についてお話しましょう。
まず、カップを真空にする方法で種類を分けてみましょう。  着火式
 吸引式┳手動式
    ┗電動式

1)着火式

カップの中をアルコールの付いた布で薄く拭き、そこに火を点けてカップの中を真空にします。それを皮膚に付けます。そもそもはこの方法でした。

準備多く、色々揃えなくてはならないことと、
火を取り扱うため、多少の危険があります。プロ用です。

2)吸引式

カップに付けたポンプから空気を吸引して真空にします。
そして、次に吸引式にも2種類あります。手動型と電動(自動)型です。

2-1)吸引手動型

カップに付けたポンプを手で動かして、空気を吸引します。

メリット
自分の思う強さの吸引が簡単にできます。
手軽にプハン(カッピング、吸い玉)が施術できます。
火を使わないので安心です。
お手入れも簡単です。

デメリット
握るという行為が難しい場合には使えません。

2-2)吸引電動(自動)型

カップの中の空気を、電動の吸引機で吸い出します。

メリット
握るという行為が難しい方にはボタン1つで吸引が始まるので簡単です。
治療院などで使う場合は施術の時間が省けます。

デメリット
機械が高価です。
吸引の強さの調節が必要です。

日常的に気軽に使えるものを模索していた奇先生が開発したプハン・バイオ・カッピングは、吸引手動型のタイプです。吸引ポンプから長めのホースが付いていますので、肩凝りの時の背中の吸引もできます(ちょっとした練習が必要ですが)。


プハン(カッピング、吸い玉)の使い方

カッピングを施述している写真をご覧になったことがありますか?
エステで横になって背中にカップを付けている姿です。そのせいか「カッピングは背中」というイメージが強いかと思いますが、実はそうでもありません。

プハン講座

治療で使う場合のプハン(カッピング、吸い玉)は基本的には経絡に沿って付けていきますので、もちろん背中の施術も大事です。
ですが、場合によっては背中ではない時もあります。

プハン(カッピング、吸い玉)は、身体の要所に陰圧刺激だけを与え、その刺激によって体内のガス交換・毛細血管の掃除・血液循環と代謝の促進などの物理的な浄血作用をおこなう方法です。

痛みがある、治療したい場所のそばを吸引しますが、例えば怪我をしているとか、肌の調子が悪い(アレルギー反応が強く出てしまっている)などの理由で患部にカップを付けられないときは、そこに繋がる場所で吸引をします。ですから、下腹部の不調はお腹を吸引したり、顔のアレルギーには肩を吸引したりもできるのです。
疲労回復にも非常に効果的ですので、疲れが酷い時は足の裏を吸引するととっても気持ちが良いです。

プハン(カッピング、吸い玉)の丸い痕をご覧になったことがある方もいると思います。これは軽い瘀血の痕。身体の不調な場所によく色が出ます。数日で消えるものです。
また、歩くのもツライほど体調が不良の場合は水疱が出ることもあります。これは強めに長時間プハン(カッピング、吸い玉)をすると出ることがありますが、上級編です。通常の使い方で水疱が出ることはまずありませんのでご心配なく。

また美容・ダイエットにもよく使われています。
大手のエステサロンでも、痩身や美容のメニューにカッピングがよく見られます。二回で3万円など、決して安い施術ではありません。


プハン・バイオ・カッピングについて

プハン・バイオ・カッピングはすぐに使えるアイテムが揃ったセットで3万円弱。一度購入すれば、好きな場所で好きな時間になんどでも使うことができます。

実際の所、プハン(カッピング、吸い玉)はとっても簡単。

経絡が、ツボの場所が…と難しく考えず、大体の場所でOKなのですよ。
プハン(カッピング、吸い玉)のためにわざわざ外出しなくても、家庭で手軽にできて誰でも健康に元気になれる。それが本来のプハン(カッピング、吸い玉)なのです。

日本のプハン普及会に20年の間に集まってきた貴重なプハン(カッピング、吸い玉)体験談もぜひお読み下さい。

また日本のプハン普及会はプハンの使い方についての講座も行っています。吸引のコツなどを直接聞きたい方、ぜひお待ちしております。